家業従事型の寄与分を計算する方法は、基本的には以下の通りの算定式となります。
一般的な給料の金額×(1-生活費控除割合)×家業に従事していた期間
一般的な給料の金額は、家業と同種・同規模の労務に従事する同年齢の労働者の給料の金額であり、国の統計資料である賃金センサスの平均賃金を用いることが普通です。用いる平均賃金の基準時は相続開始時となります。
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また、家業従事型の寄与分を計算する際には、生活費控除をする必要があります。
生活費控除とは、相続人が被相続人と同居していたことなどによって生活費がかからなかったので、その分の費用を寄与分から差し引くことです。
無償で家事に従事している場合には、生活費についてはある程度被相続人に面倒をみてもらっていることが多いので、その程度に応じて生活費控除率を算定します。
この計算式以外にも、家事従事型の寄与分計算方法があります。たとえば、相続人が長期間にわたって被相続人の財産の維持形成に貢献してきた場合には、以下のような計算式を利用できます。
遺産総額×寄与者が相続財産の維持形成に貢献した割合
ただしこの計算式を利用する場合、寄与者が相続財産の維持形成に貢献した割合をいくらにすべきかという問題はあります。 事案に応じて決定することになるでしょう。