生命保険金は、基本的には特別受益になりませんが、それを特別受益にしないと他の相続人との関係で著しく不公平になるケースなどでは特別受益になることもあります。   生命保険金は、基本的には受取人の固有の財産であると考えられており、民法上は相続財産になりませんし、遺産分割の対象にもなりません。特別受益になりうるのは遺贈や贈与（生前贈与、死因贈与）ですから、受取人固有の権利である生命保険受け取りはこれに該当せず、特別受益になることも、基本的にはありません。判例でも、生命保険金は基本的に特別受益にならないと判断したものがあります（最判平16.10.29日）。   しかし、実際には高額な生命保険金の受け取りがあると、他の相続人との関係で不公平となり、トラブルになることも多いです。

そこで、判例では、生命保険金であっても、その受け取り額が高額であり、他の相続人が受け取る遺産の額が僅少で、生命保険金を特別受益の対象にしないと他の相続人との間で著しく不公平になってしまうようなケースでは、生命保険金を特別受益の対象にすべきと判断しています。

このとき、生命保険金と他の遺産の差額だけではなく、特別受益者と被相続人の同居の有無や介護の有無や程度、被相続人と他の相続人との関係なども考慮して公平性が判断されます。

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●Ｑ５．遺留分の放棄はできますか？ ●Ｑ６．遺留分算定のとき、債務は控除できますか？控除できる場合、どのような債務を控除できるかも知りたい。 ●Ｑ７．遺留分の差し押さえはできますか？ ●Ｑ８．遺留分減殺請求権とは何ですか？

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